令和3年4月5日(月)に、材料工学EP新1年生オリエンテーションが行われました。本年度は、オンラインではなく、対面で行うことができ、来週から始まる多くの授業も対面で実施する予定です。大学も、徐々に、元の姿を取り戻しつつあります。コロナの影響はまだまだ続きますが、新入生の皆さんが、良いスタートを切り、充実した大学生活を送られることを、教職員一同、願っております。

オリエンテーションでは、EP代表の中尾航教授から大学生活で身に着けてもらいたい4つの力が伝えられ、同窓会長の永井孝雄様からも材料EPの歴史の振り返りとともに、激励のメッセージが贈られました。



EP代表挨拶

【EP代表挨拶(抜粋)】

ご入学おめでとうございます。新感染症蔓延の状況下の大変な受験生活を終えて、晴れて大学生となった皆さんに、是非、大学生活で身に着けてもらいたい4つの力について話をしたいと思います。

1つ目は、「知力」です。これは、単なる知識ではなく、得た知識を他の人に説明することができる能力です。例えば大学受験であれば、出題者という君たちより専門知識を持った人間に伝えることができるだけで良かっただけです。これに対して、大学生活を経て社会に出れば、君たちが個々の事象の最高の専門家にならなければなりません。このため、得た知識、知見を専門性のない人たちに伝える技術が必要となります。この技術は、単に知識を蓄えるだけではできず、得た知識をかみ砕いて、たとえ話などを加えて伝えることが重要になります。この知識を伝える能力である「知力」を身に着けるためにも、このクラスのみんなと一緒にレポート作成を協働で行ったり、研究室で回りの人間と議論することを頻繁に行ってください。

2つ目は、「経済感覚」です。人の心以外のほとんどのものがお金で価値を定量化することができます。この価値は他人とも共有することが容易なため、知識を専門外の人に伝える際に極めて有効です。このためにも、大学時代にはできるだけ自分でお金を稼ぐこと、使うことを行ってください。特に、お金を自分で稼ぐことは有効です。携帯の通話料や友達と遊びに行くお金など親に頼ってばかりでなく、自分で稼いで支払うぐらいのことは考えてみてください。

3つ目は、周囲の違和感を察知する「感性」です。これは他人の反応だけでなく、四季おりおりの植物の変化など様々な違和感に気が付くことです。人との良好なコミュニケーションを継続するためには、この「感性」は重要ですが、それ以上に、いち早く課題を発見するために必要不可欠な能力です。社会で人より優れた結果を出すためには、課題を解決する力も重要ですが、課題を発見する力が最も重要です。この能力を身に着けるには、様々な種類の友達、特に異性の友達と交流することが最も近道だと思います。

最後は、「体力」です。大人の重要な仕事のひとつが、自分で健康を管理することです。どんなに優秀な能力を持っている人でも、頻繁に風邪をひくような人には仕事を頼むことができません。大学は朝から授業のない日も多く、朝起きる必要がない日もあります。しかし、自分を律して、早寝早起きをするなど、自分で体調を管理する能力を身に着けてください。

この4つの能力は、材料工学EPで学んだ専門知識を活用する素材メーカーや重工メーカーに就職しても、また、銀行や商社、コンサルタント会社に就職するにしても、はたまた、Youtuberになるにしても活躍する素養になると思います。皆さんはこの横浜国立大学生として講義や研究はもちろん、部活、サークル活動、さらにアルバイトなどの学外活動を積極的行って、この4つの能力を身に着けることを期待しています。



同窓会長挨拶