今回は廣澤先生からのコラムです。課題用のファイルは、授業支援システムに参考資料として載せてあります。(中尾)

皆さんは、「適材適所」という言葉をご存じだと思います。「その人の才能や実力にふさわしい仕事や役目を与えること」といった意味があり、英語ではThe right person for the right job, the right person in the right placeとなります。ここでは、「材」は人材(person)、「所」は仕事や職場(jobやworking place)を表しており、皆さんも大学卒業後に「適材適所」の恩恵に最大限与れるよう(当然、給与もついてくるはずです)、しっかりと大学時代に実力を養ってください。

一方、我々材料工学EPでは、同じ「適材適所」という言葉に対して、「その材料の特性や実力にふさわしい用途に使用すること」といった解釈もしており、英語ではThe right material for the right application, the right material in the right placeとなるかと思います。すなわち、「材」は材料(material)、「所」は用途や使用場所(applicationやservice place)を表し、その製品がなぜその材料から製造されているのかを、様々な観点から比較、検討、理解することが必要となるわけです。

本講義では、下図に示した身の回りの飲料容器を題材にして、

  • 飲料ごとの過去ならびに現在の市場占有率(シェア)

を調べた後に、

  • 各材料の諸特性(機械的・物理的・化学的性質など)や経済性(製造・輸送・廃棄コスト)、環境への影響(環境効率、ライフサイクルアセスメントなど)の観点から材料選択や適材適所の考え方

を学んでいきたいと思います。事前に、以下の課題を考えてから講義に臨んでください。皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。

このコラムからの課題

添付ファイルで与えられた2つの表の空欄に

表①: 各飲料の市場占有率(シェア)

表②: 各材料の特性や経済性(コストや環境親和性)、飲料への影響(保存性)の観点

から見た際のメリットやデメリット、適した飲料

を記入せよ。